風味絶佳

恋はシュガーとスパイス、か
確かにそうかもしれないな
ただ甘いだけじゃダメなんだ
すぐ飽きちゃうから
時にはスパイスも入れなきゃ
味覚に刺激を
美味しい恋を仕上げるにも絶対必要だ

優しいばかりじゃもの足りないんだ
じゃ現実のスパイスって何？
そりゃ人それぞれの個性により違う香辛料かも
確信できるのは
永遠に心に残す恋愛は
必ず穏やかでハッピーな恋じゃないってこと
あまりにも平穏な関係はつまらない
激しくて辛い恋こそ忘れられない
手に入れられないからこそ永遠の心残りである
そう考えてみると
人はみんなドMじゃないか

映画の最後に
残酷な恋の結末を見送るしかできなかった少年が
街の隅で泣き倒れてるシーンに
胸が強く打たれ
もらい泣きじゃないけど
涙がポロポロと落ちてしまった
こんなに心が痛いのだから本当の恋っていうの？
なんかどこか違う気がするが
大体の恋は辛いことが付き物ってのは間違いないだろう

それでも少年はまた恋に落ちる
まもなく新しい恋の予感
そう思わせぶりにしたのは
映画を明るい雰囲気に引き戻すためかもしれないけど
こういうの好きじゃないなぁ
ひどく傷ついて痛いままで終わった方がいい
ひょっとして私はドMでありながら、ドSでもあるのか？


何はともあれ
次こそはいい恋がしたいなぁ